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登録販売者

薬剤

一般医薬品を販売する登録販売者

従来、医薬品を販売できるのは、薬剤師(国家資格)に限られていましたが、薬事法が改正され、平成9年より一般用医薬品を販売することができる新しい資格として生まれました。
登録販売者が活躍する場は、チェーン展開するドラッグストアや医薬品の取り扱いに積極的な一部の小売業界で、熱い視線が注がれています。

ドラッグストアや薬局などでは慢性的に薬剤師不足、それに伴う人件費の高騰という悩みを抱えており、登録販売者は医薬品販売業への就職や転職を目指す際には極めてアピールポイントの高くなる資格なのです。
そのような小売り業者の中には、登録販売者に対して資格手当の制度を設定する事業者もあり、高い給与や好待遇に繋がります。
薬剤師と異なる点は、医師の処方箋を基にした薬の調合と一般用医薬品の中でも第1類医薬品を販売する資格が無いことです。

第1類医薬品は生活に支障をきたす健康障害が生ずる可能性があるほど副作用が大きいため、「薬剤師からの説明を受けた上使用上の注意をよく読んで使用」することが注意喚起される医薬品です。
ところが、ドラッグストア等で販売される大半のモノは、2・3類医薬品に該当し、登録販売者が取り扱える商品は実際には広範囲に及ぶのです。

試験を受けるための条件

2014年度までは経験1年以上などの条件が設定されていたのですが、2015年度以降からは誰でも受験することが可能とされました。
高校生でも受験が可能となったのです。
登録販売者の試験にパスしたのち、都道府県に登録の申請をしなくてはいけないのですが、経験の有無によって合格後の取り扱いが異なります。

平成28年度以降の試験でみると、受験資格は制限がありませんが、過去5年以内に2年以上の実務経験を有しない方は試験に合格して登録してもすぐには一人前の登録管理者にはなれません。
試験前も含み2年の経験を有するまでは登録管理者(研修中)といった肩書で業務を行う必要があるのです。

登録販売者試験の概要

この試験は都道府県が主体となって実施する試験ですので、試験日等の日程はサイトで個別に確認する必要があります。
例年、年の後半に実施する都道府県が多いようです。
試験の形式は筆記試験で、「主な医薬品とその作用」や「医薬品の適正使用・安全対策」などの5項目について、4時間に及ぶ全120問の試験が実施されます。
幅広い知識が試される試験であり、効率的に試験勉強をすることが極めて重要です。
登録販売者は、顧客に親身に相談に乗るとともに質問に的確に答える義務があり、医薬品に関し積極的に情報を提供しなくてはいけません。
様々な医薬品とその安全な用い方を確実に習得しておくことが、消費者の病気からの回復を促し、健康を守るのです。