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司法書士

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書類作成や法律手続きの代行ができる国家資格

個人あるいは法人等の依頼を受けて、法令で定められた書面を作成して、行政上の手続きを代行する業務を行います。
これらの業務を行う為には、司法書士でなければ出来ないことが多く、人気が高いため難関です。

「書士」が意味するのは、書類作成のプロフェショナルということで、業務の内容は素人には作れない難しく複雑な法律関係の書類作成が中心でその他の分野でも高度に専門的であるという特徴があります。
司法書士の最もメインとなる業務は各種の登記で、登記には様々な利害や権利が絡みあうので、有資格でなくては業務として行えません。
実際に手掛ける仕事の多くは登記で、中でも、土地や建物の売買で所有権が代わる際の登記と法人設立や届け出内容の変更等の法人登記の2つがメインのウエイトを占めています。

それ以外の業務としては簡易裁判についてのみ、弁護士と同じく訴訟代理を行うことが出来ます。
他にも、成年後見業務、帰化申請求など一般の方にはなじみの薄い業務も多くあります。
従来は法令で定められた書類の作成業務が中心でしたが、近年増加しているのは簡易裁判所の代理・裁判事務です。
認定司法書士になると訴訟額が140万円以下の過払い金利息返還請求事案などの簡易裁判事案で弁護士と同じ業務が行えます。

今後の司法書士の活躍の拡大が見込まれるフィールド

消費者金融から借りた金銭の過払い利息返還請求では多くの司法書士が活躍しており、過払い利息関連業務はまだ継続することが見込まれるため、今後も業務の拡大が予想されます。
また、成年後見制度に関する業務は各種障害などの理由で、自分の的確な判断で金融資産や不動産等の取引が不能な状態にある本人の代理として権利を保護する仕事です。
さらに、生前作成する遺言書の文面作成や関連諸手続は司法書士の活躍フィールドです。
成年後見や遺言関連業務は、いずれも高齢化社会に伴い増加する分野で今後とも活躍の機会は増加する方向にあります。

弁護士に次ぐ狭き門

法律関係では最も狭き門と言われるのが司法試験で、合格すれば、弁護士・裁判官・検察官の仕事が出来ます。
この司法試験の次の狭き門の試験が司法書士試験で、合格者を増加させる方向で改革された司法試験に対し、司法書士の合格率は3パーセント程度と極めて低く、2つの試験の差は縮まっていると考えられます。
しかし狭き門とはいうものの、社会・経済情勢により合格者数が増減しませんので、地道な努力が報われるともいえます。
近年は、受験者数がやや減少する傾向がみられ、2014年度の受験者は約2万人です。
合格率は3パーセント程度で推移しており、難関ですが、それだけに試験合格後の就職や収入面では比較的恵まれることになるのです。