激化する保活の現在について
待機児童問題は年々深刻化していますが、その裏側で同時に進んでいるのが「保活」の激化です。
「保活」とは子供を預ける保育園を探すための活動のことですが、現在ではかなりの技術が必要なレベルにまで進んでいます。
地方都市においては比較的余裕のある保育園ですが、都内においては綿密な準備をしなければ子供を預ける場所はそうそう確保できることではありません。
そのため実際に子供が生まれる前に自治体の保育園の状態を調べて下見に行ってみたり、地域の担当者に相談をして自分たちの生活の難しさを訴えて選定に有利になるように働きかけをしたりしなければいけないほどです。
信じられないかもしれませんがこの出産前から保活は始まっており、いわゆる「早生まれ」である1~3月に出産をする子供の場合には入園の願書締め切りが12月までとなっている関係で申し込みをすることができません。
自治体によっては出産前に仮申請書を受け付けてくれることもありますが、その時点で不利になることを考えて早生まれにならないように出産時期を調整することから計画している夫婦もいるくらいです。
これは保活の次にくる「お受験」にも関係してくることでもあり、産み月がいつになるかによって家族のライフプランが大きく変わるということになります。
結局は金目で決まる保活
もう一つ保活で重要になるのがいかにお金をつぎこむことができるかということです。
国の認可保育所に入るためには「ポイント」という各自治体で独自に加算する点数制度によってその家庭の優先度を定めます。
このポイントについても色々なテクニックがあるのですが、女性が復職に手間取りかつ地元にどちらかの祖父母がいるという場合ではまず入所は難しいと考えた方がよいでしょう。
そこで自治体が独自に認可する保育所や認可外保育所に頼ることになるのですが、この場合いかに早く保育所をおさえて予約をすることができるかが勝負になってきます。
同じポイントの家庭が合った場合、より早くに数カ月分の予約金をその施設に支払っておけるかということで優先度が決まります。
認可外保育所は現在かなり規制もゆるくなり多くの民間業者が参入していますが、それだけに施設内の衛生状況や保育担当者の質はかなり場所ごとに違ってきます。
なのでいちはやく評判のよい施設を見つけて予約を入れられるかということが今時の保活のテクニックとなるのです。